古めかしい雰囲気のあるアパートにある一室、栗山家。
TW・Silver Rainをご存知じゃない方は回れ右。
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明日は戦争
この小さな体で、微々たる力で
― いくつの命を守りきれるのだろうか
「・・・・・」
水戸市内のホテル―その一室のベランダにエレナはいた。
戦争の前の夜はいつも不安に駆られ、こうして空を見上げる。
亡き母と会話をするかのように、首からさげたロケットを強く握り締めて。
やっぱり戦争は怖い。
誰も傷つかないで済む方法なんて無いことはわかりきっていても、願わずにはいられない。
傷ついた分だけ、救われる命もあるなら無駄じゃないんだろうけど…
そんな思いばかりが堂々巡りをして、結局は同じ結論に辿り着く。
(アタシたちがやらなきゃ、いけないんだよね…お母さん)
優しく髪を揺らす風が母の言葉を届けて、臆病な背中を押してくれているようなそんな感覚。
もう一度ロケットをぎゅっと握り締めて祈った。
(どうか、できる限りの幸福を… ― )
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